
監修 大森武
専門学校で二輪整備の基礎から応用までを学び、卒業後は某国産バイクメーカーにて整備士としてキャリアをスタート。その後はバイク査定士としても活躍し、日々多種多様な車種と向き合っています。
現在の愛車は、ハーレーダビッドソンXL1200CX ロードスター。
“とにかくバイクが好き”という想いを原点に、初心者からベテランライダーまで幅広い層に向けて、信頼できる情報提供をモットーとしています。
監修 大森武
専門学校で二輪整備の基礎から応用までを学び、卒業後は某国産バイクメーカーにて整備士としてキャリアをスタート。その後はバイク査定士としても活躍し、日々多種多様な車種と向き合っています。
現在の愛車は、ハーレーダビッドソンXL1200CX ロードスター。
“とにかくバイクが好き”という想いを原点に、初心者からベテランライダーまで幅広い層に向けて、信頼できる情報提供をモットーとしています。
最近、お金に少し余裕ができたこともあり、念願だったバイクの“2台持ち”を実現することにしました。
1台目の愛車は、長年憧れていたSUZUKIのフラッグシップモデル「ハヤブサ(GSX1300R)」。その加速性能と重厚な存在感には、今でも乗るたびに胸が高鳴ります。そしてこの度、2台目として迎えるのが、KAWASAKIの「エリミネーター」。アメリカンスタイルの低重心ボディとリラックスしたライディングポジションが魅力で、長距離ツーリングにもぴったりです。
まさに夢の2台持ち――しかし、ここで思わぬ落とし穴がありました。
それは「ETC車載器問題」です。
ETCシステムの利用規定によれば、バイクに搭載するETC車載器は基本的に車両ごとに1台ずつ専用で設置する必要があります。つまり、取り外して別のバイクに使い回すことは認められておらず、複数台所有している場合は、それぞれのバイクに専用のETC車載器を取り付けなければなりません。
「2りんかん」で見積もってもらったところ、ETC車載器の本体価格に加えて、取り付け工賃やセットアップ費用などを含めると総額で4万円以上に。なかなかの出費になるため、すぐに取り付けるのは保留することにしました。
というのも、私はツーリングで高速道路をよく利用するため、ETC割引が適用されないとなると、料金の負担が大きくなってしまうからです。
そんな中で知ったのが「ポータブルETC」という選択肢でした。
これは、従来の車載器とは異なり自分で取り外し・持ち運びが可能なタイプのETC車載器で、バイク間での使い回しができるという優れもの。取り付け工事も不要なケースが多く、導入コストも比較的安価で済みます。
私のように複数のバイクを所有しているライダーにとっては、非常に合理的で、まさに理想的な選択肢。コスト面・実用面ともに大変マッチしていたため、迷わず購入を決めました。
前提として、四輪車(自動車)の場合、ETC車載器は比較的安価で手に入り、取り付けもDIYで行うことが可能です。カー用品店やネット通販などで本体を購入し、自分で設置してセットアップ店に持ち込めば、特に問題なく使用を開始できます。
しかし一方で、バイク用ETC車載器は本体価格が高額な上、自分で取り付けることが原則として認められていません。
その理由は、バイク特有の構造にあります。バイクはクルマと違ってETC本体が雨風や振動といった外部環境に直接さらされるため、取り付けには防水・耐振動といった安全性の確保が不可欠とされています。
そのため、ITS-TEA(一般財団法人ITSサービス高度化機構)によって認定された「二輪車ETC取扱店」での取り付けが義務付けられているのです。
これは、誤作動による料金トラブルや安全上のリスクを防ぐためのルールとされています。
実際、DIYの知識や技術がある人であれば、自力で取り付けること自体は技術的に難しい作業ではありません。バッテリーからの電源取り出しや配線処理、アンテナやインジケーターの設置など、ある程度の知識があれば対応可能な内容です。
しかし、それでも「指定店での取付け」が強制されるという制度上の縛りがあるため、ユーザーによる自己責任での取り付けは認められていません。
では、「勝手に自分で取り付ければいいんじゃないの?」と思う方もおられるかと思いますが、「セットアップ」が絡んでくるので、取付て動作しても車両情報が登録されていなければETC割引を受ける事はできません。この「セットアップ」も認定ショップのみでしか行えない作業となります。
このルールはバイカーたちの間でもしばしば物議を醸しており、
といった不満の声が多く聞かれます。
どうやらバイクETCの理不尽なルールがある理由としては、利権が絡んでいるようです!
また、ETCを利用しなければ休日割引・深夜割引などの高速料金の恩恵を受けられないため、ツーリングを趣味とするバイカーにとっては、もはや「ETCは必須装備」と言っても過言ではありません。にもかかわらず、導入のハードルが高い現状には改善を望む声も多く上がっています。
前述の通り、バイクETC車載器の取付に厳しいルールが設けられていることがわかりました。では、自分でETCを取付する方法はあるのか?
バイカー達の間で話題沸騰中の方法があります。「ポータブル式のETC車載器」を使うという方法です。
巷では、「自主運用ETC車載器」とも言われているようです!
ポータブルETCとは、軽自動車でセットアップされた中古ETC車載器を再利用して使ってしまおうという方法です。
「え?軽自動車登録のETCを使っても問題ないの?」ともう方もいるかと思います。
ETCシステム利用規約やネクスコの見解では、違反ですが罰則が無しというのが実情です。
「正規店以外での取り付けは規約違反なので、辞めてくださいね」といった程度のものです。調べたところ、軽登録のETCをバイク用として使う方法は15年ぐらい前からあるようです。
この長い年月もの間、利用規約が変わっていないので、ETC関連の会社も黙認しているような状態ではないでしょうか。
ポータブルETC車載器について調べてみるとメリットが多かったのでネット通販で購入することにしました。
ちゃんと接続できるのか、モバイルバッテリーと接続して確認してみました。
ETC車載器とアンテナケーブルのLEDライトが点灯し、しっかりと電源が入り、ETCカード挿入後もちゃんと認識してくれました。
このポータブルETC車載器は、従来のように車体にがっつり配線を組む必要がなく、自分でも簡単に導入できるのが最大のメリットです。特に私が注目したのは、電源供給がUSB Type-Aに対応しているカスタム仕様の製品。
これは本当に画期的です。
通常のETC車載器は、バッテリーやヒューズボックスから電源を引っ張る必要があり、取り付けにはある程度の電装知識と工具が必要になります。ですが、このUSB給電式ポータブルETCなら、バイクに取り付けたUSB電源ポートや、モバイルバッテリーから電力を供給できるため、配線の取り回しも不要で、配線トラブルのリスクも減らせます。
また、サイズもコンパクトなので、タンクバッグやポーチに忍ばせるだけでOK。ツーリング先やレンタルバイク、複数のバイクでの使い回しにも対応できるという点もポイントです。
私の場合は、モバイルバッテリーで接続し、ポシェットの中に入れて利用することにしました!
ネット通販で簡単に購入できるため、わざわざショップに頼まなくても、手軽かつコストを抑えてETC環境を整えたい方にはかなりおすすめ。特にDIY好きなライダーにとっては、自由度が高く、なおかつスマートに装備できる理想的な選択肢だと思います。
今回、私がポータブルETC車載器を購入したのは、「ショップバイクフロント」というETC車載器専門の通販ショップです。
結論から言うと、非常に親切で対応も丁寧、実績も豊富な信頼できるショップでしたので、安心して購入することができました。
このショップは、バイク用ETCの販売を専門に扱っており、特に最近注目されているポータブルETC車載器の取り扱いが充実しています。
私が購入したのはUSB電力供給タイプのETCですが、他にも乾電池式やシガーソケット式も取り扱っているようです。
購入した商品は下記です。
※ショップバイクロントさんに、画像引用の許可を頂いております。
この記事をお読みの方で、ポータブルETCについて興味があるかたは、一度ショップを覗いてみるといいと思います。リンクを載せておきます。
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